地下鉄御堂筋線中津駅からしばらく歩いた住宅地の中に非常に良い雰囲気のカフェがあるんです。
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『カンテ・グランデ』
1972年にオープンしたこちらのカンテ・グランデ中津本店は、伽奈泥庵と並んで、インド式に甘く煮出ししたミルクティー「Chai(チャイ)」を日本で初めて紹介したお店として有名であり、関西いや日本のエスニック喫茶の草分け的存在とも言われているお店なんです。その後、阪急三番街店(1998)なんばCITY店(1999)イーマ店(2002)靱公園店(2008)富国生命ビル店(2010)NU茶屋町プラス店(2011)などたくさんの店舗をオープンしたカンテ・グランデ。アメリカ村にあったモンスーン・ティールーム(1988-2002)、マンゴーシャワーカフェ、Buttah(2002〜)などカンテ・グランデから派生したお店や影響を受けたお店は多数。このお店で働かれていた「カンテ出身」と言われる方々のカレー屋さんにもよく出会う近頃。。

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お店の入口から葉っぱや花に囲まれた階段を降りるとそこは完全に別世界に…

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カンテ・グランデとはラテン語でCANTE「歌」、GRANDE「偉大」を繋げた造語。広い店内にはインドやスリランカで買い付けて来た雑誌がたくさん。よく見ると雑貨やアクセサリーも売られています。奥にはリラックス出来そうな大きな椅子が印象的。

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カンテの歴史の中でウルフルズのトータス松本さんがバイトされていたのも有名な話。実は、ウルフルズはカンテ・グランデのバイト仲間から結成されたグループなんです。1996年のアルバム『Banzai』に収録された『大阪ストラット』の歌詞の中に〈カンテGでやっぱチャイとケーキ〉と歌われているほど。CANTE GRANDE「偉大な歌」というお店でバイトをしていた人たちが「偉大な歌手」になって行くなんて凄いことですね。(笑)

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この中津本店にはギャラリースペースがあり、その歴史は長く、過去には多彩なアーティスト作品が展示されきたそうです。この日は猫の作品がたくさん展示されていました。

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こんな広々とした贅沢な雰囲気の中で食べられるカレーも美味しいんです。カレーはカレーライスもあれば、ドライカレーも。チャパティ定食やタンドリーチキン定食などカレーが入ったメニューもあります。この日はカレーが2種類入ったメニューを注文しました。

◎チキン&ココナッツカレー定食
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チャパティ、チキンカレー、ココナッツカレー、プラオ、サラダが付いたワンプレート。どちらのカレーもしっかりとスパイシーで食材の旨味感じる本格的なカレー。バター感じるジューシーで熱々のチャパティがまた美味しいんです。カンテと言えば「ナン」ではなく「チャパティ」が定番。チャパティとカレーを一緒に食べるとより美味しく感じてしまいます。

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最後は美味しいチャイを飲みながらゆっくり。大阪のチャイ屋の源流と言われる伽奈泥庵、カンテ・グランデ、ガネーシュ。伽奈泥庵チャイ工房として、ガネーシュはキミノズカフェやガネーシュNとして形を変えて受け継がれていますが、源流のまま存在し続けているのはこのカンテ・グランデ中津本店のみ。チャイやカレーの美味しさだけでなく、この空間でしか味わえない時間は非常に魅力的。またゆっくりお店にお邪魔したいと思います。ご馳走様でした。( ^ω^ )

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